富士電機様
【業種】電気機器
【事業内容】エネルギー・環境技術をコアに、「エネルギー」「インダストリー」「半導体」「食品流通」の4つの事業を通じて、安全・安心で持続可能な社会の実現に貢献
【創業】1923年
【従業員数】27,391人
丸文通商様
【業種】商社
【事業内容】医用機器・分析科学機器・産業機械販売 機器保守サービス
【創業】1948年6月
【従業員数】338名
課題
・20年以上稼働した分析装置のPCが突然起動せず、装置全体が使用不能になった
・メーカー修理不可、代理店・保守業者でも対応不可能
・他社では「直せても装置が動く保証はない」と言われ、更新も現実的ではなかった
導入
・同型修理実績を見つけ、装置の購入元である丸文通商が日本ピーシーエキスパートへ相談
・富士電機と丸文通商の取引のもと、技術的伝達の精度を担保するため、富士電機と日本ピーシーエキスパートが直接対話しながら方針を決定
・松竹梅の提案と現地対応により、PC交換後の装置動作まで一体でサポート
結果
・PC延命が成功し、20年選手の分析装置が復活・現場へ復帰
・更新費4,000万円+停止による損失(年間720万円)を回避
・社内で保守の重要性が再認識され、他の分析装置の延命、他部署への展開の余地ができた
パワー半導体の製造・営業・販売を担う富士電機。その生産技術部門では、製造工程を支える分析装置が日々活躍している。今回お話を伺ったのは、同社の生産技術を担当する鈴木様と、分析装置の納入・サポートを担当している商社・丸文通商の木下様。そして20年以上前に導入された分析装置を復活するために、今回PC修理延命を担当した日本ピーシーエキスパート森田が加わり、三者で座談会形式のインタビューが行われた。
20年という年月は、製造現場にとって一つの節目である。装置は常に進化し、新しい設備が登場する一方、既設の装置を停止させないこともまた重要な使命だ。そんな中、ある日突然、分析装置を動かす要となるPCが起動しなくなるというトラブルが発生した。本記事では、その危機をどのように乗り越えたのか、その舞台裏に迫る。
目次
・20年稼働の分析装置に起きた“突然の停止”
・他社が難色を示す中で見つけた“延命の可能性”
・PC修理では終わらない──装置復活までの技術的挑戦
・延命が守った4,000万円超の価値——技術継承と今後への期待
20年稼働の分析装置に起きた“突然の停止”
今回対象となった装置は、富士電機の製造現場で20年以上前に導入された分析機。常時稼働ではないものの、生産トラブルの原因調査やクレーム解析など、重要な場面で必ず必要になる装置だ。
鈴木様は当時を振り返る。
「ある日、急に立ち上がらなくなったんです。電源を押しても画面が真っ暗で……。その瞬間、頭が真っ白になりました。本当に“終わった”と思いましたね」
納入サポート業者である、丸文通商の診断の結果、PC基板のコンデンサが液漏れを起こし、寿命を迎えていたことが判明した。装置本体は問題がなくても、PC一台が動かなければ装置全体が“動かない塊”になってしまうのがこの種の分析機の難しさである。
■「直せるが動くかはわからない」──他社の難色
突然のトラブルを受け、富士電機はまず付き合いのある複数の業者に相談した。しかし返ってきた答えはどれも似ていた。
「直せる可能性はあるが、直ったPCが装置を動かせる保証はない」
「PCを触れても、最終的な動作確認まではできない」
分析装置はPC内部のソフト・I/Oボード・PCの認識情報・装置本体の状態など複雑な要素が絡む。単純なPC修理だけでは動作保証が難しいのだ。
そのため、「PC修理します」で話を終える業者がほとんどだった。
木下様は当時の感触をこう語る。
「お客様の困りごとは“PCを直したい”ではなく“装置を動かしたい”。でも、多くの会社はPC修理しかできない。更新提案はできますが、予算は4,000万円以上。現実的ではないと思っていました」
他社が難色を示す中で見つけた“延命の可能性”
■「装置が動くまでやる会社」──日本ピーシーエキスパートとの出会い
解決策が見えない中、装置の購入元である丸文通商はネットで型式を検索しているうちに、日本ピーシーエキスパートのサイトへ辿り着く。同型の修理実績が掲載されていたことが大きかった。
「まさに同じような分析装置のPC修理実績が出てきたんです。これなら……と思って相談しました」
今回対応した森田曰く、同社が他社と異なるのは「PC修理」は目的ではなく、手段であること。つまり「装置を動かすための延命」を目的とした取り組みであることだ。
PC修理だけでなく、装置が動くまで現地に立ち会う DOSなど古いOSの挙動を理解した“装置側の論理”からの解析 交換後の認識差異・I/Oの不一致まで踏まえた総合対応
これらは一般のPC修理業者では対応できない領域だ。
鈴木様は初回の説明で安心したという。
「ブラックボックスみたいな装置なので、普通は専門用語だけ並べられるんですが、日本ピーシーエキスパートさんは画像や事例を見せてくれて、とても分かりやすかった。
‘装置を動かすことがゴール’という説明にも納得できました」
社内決裁のため、同社は“松竹梅”の3プランを提示。結果として、予算の通るラインで決定し、本格修理がスタートした。
PC修理では終わらない──装置復活までの技術的挑戦
■ 修理後の現場でのPC接続テストでは、PCは起動するが、装置が動作しないというトラブルに見舞われた
実際の修理は一筋縄ではいかなかった。森田は装置のログを解析し、PC交換後に稼働できない要因を切り分けていった。
装置との通信は、複数枚の特殊通信ボードを使用しており、すべてのボードが正しく動作しないと、装置は正常に動作しない。PCは起動するが、装置が動作しない状況において、それぞれのボードは、「BIOSレベルでの認識」「OSレベルでの認識」「通信信号での認識」すべてにおいて正しく動作しなくてはならず、一つでも異常がある場合は、装置は絶対に動作しない。
これらをひとつずつ潰していく必要があった。
木下様は横で見ていて驚いたという。
「普通のPC屋さんなら絶対にやらない作業を黙々と続けていて……。PC修理じゃなくて、装置メーカーの仕事でした」
鈴木様も同様だ。
「森田さんと一緒に画面を見ながらひとつずつ原因を探って、最後に装置が動いた瞬間は本当にホッとしました」
最終的に、PCは多くの新品部品構成で延命され、装置も復活。20年選手の分析機が再び現場に戻った。
延命の価値は4千万円超──技術継承を守るという成果
■ 延命がもたらした価値──“4,000万円の回避”と“社内技術の維持”
今回の延命で、富士電機は少なくとも 4,000万円以上の更新費用 を回避した。
さらに、更新した場合には半年以上の納期がかかり、
その間に発生する外注依頼や不具合解析の停止リスクも存在した。
鈴木様によると、解析1件あたりのコストは約40万円。
年間18件ほどの依頼があるため、影響は 720万円/年 に及ぶ。
しかし、金額以上に大きいのは「技術の喪失」だと鈴木様は強調する。
「この装置は我々の分析ノウハウそのものなんです。もし失われたら社内の技術が途切れてしまう。お金に換算できない損害でした」
今回の延命は、それらすべてを守る結果となった。
■「ただのPC修理業者ではない」──社内評価と今後の期待
富士電機社内では今回の延命事例が共有され、「保守の重要性」があらためて注目されるようになったという。予算の制約で後回しになっていた部分が、今回の“危機”をきっかけに再検討されている。
また、鈴木様は他部署にも日本ピーシーエキスパートを紹介済みだ。
「設備を分解して入れ替えるような大掛かりな更新は、正直現場では難しい。その中で、既存品を動かしながら延命し、装置全体を見てくれる会社は本当に貴重です」
木下様からも評価は高い。
「更新提案が正義ではない場合がある。お客様が本当に必要としているのは“技術を守ること”。今回のような延命対応は本当に価値がありました」
森田は最後にこう締めくくった。
「PC修理は目的ではなく手段。
我々のゴールは“装置を動かし続けること”。
今後も、その役割を担っていきたいと思っています。」
■ おわりに
20年稼働してきた分析装置が復活した今回の事例は、単なるPC修理ではなく「技術継承を守るための装置延命」の価値を示している。
更新でも買い替えでもない──
“現場の技術を未来につなぐための第三の選択肢” が、確かに存在する。
製造現場を支える一台の分析装置。その影には、メーカー・商社・修理会社、それぞれの立場を超えて「技術を繋ぎたい」という思いが重なっていた。
お忙しい中インタビューにご協力いただきありがとうございました。
株式会社エムトピア様
【業種】製造業
【事業内容】プロダクトデザイン・筐体設計・3Dプリント・デザインモデル・ワーキングモデル・部品加工・各種表面処理
【創業】1970年1月8日
【従業員数】100名
課題
・使用していたPCが生産設備と直結しており、
故障=ライン停止の高リスク状態
・保守終了・特殊仕様のためリプレイスが難しく、内部劣化も進行していた
・現場では「いつ止まるかわからない」不安が続いていた
導入
・日本ピーシーエキスパートに相談し、現機診断と延命プランを実施
・HDDクローン、部品交換、予備機の確保など、最小ダウンタイムで対応
・稼働時間に配慮した作業で、現場への負担を削減
結果
・PCが安定稼働し、不意の停止リスクが大幅に低減
・予備機体制により、万一の際も短時間で復旧可能に
・生産を継続できる環境が整った
株式会社エムトピア様は、量産とは異なる“一点もの”のモノづくりを行う会社だ。
メーカーからデザインや設計段階で依頼を受け、形状・色・質感を忠実に再現するデザインモデルやモックアップを製作している。金属・樹脂加工を中心とした高い技術を持ち、社内での検討用モデルを一品だけ作るといった精密な要望にも応える専門集団だ。
そのモノづくりの根幹を支える検査機のひとつが、今回トラブルを起こした装置である。
15年以上前のPCを使用し続けていた検査機は、ある日突然起動しなくなってしまう。メーカーには「古すぎて保守不可」と断られ、代替機の中古PCを探し歩いても見つからない。検査工程の遅延が現場を直撃し、装置停止のリスクが現実味を帯びたそのとき、エムトピア様は日本ピーシーエキスパートへご相談くださった。
今回、当時の状況や対応後の評価、そして延命対応に感じていただいた価値についてお話を伺った。
目次
・止められない現場を支えるPCトラブルの発生
・入れ替え困難な環境で選んだ“延命”という選択
・最小限の負担で実現した延命対応と復旧作業
・安定稼働とコスト削減を両立した導入効果
止められない現場を支えるPCトラブルの発生
■ 一品もの製造に特化したプロフェッショナル集団
まずは御社の事業概要を教えてください。
「基本的には製造業なんですが、量産品はほとんど扱っていません。メーカーさんからデザイン・設計段階で依頼を受けて、一点もののオーダーメイド製品を作っています。デザインモデルやモックアップと呼ばれるもので、色や形をそのまま再現する仕事ですね。毎回内容が違うので、ほぼ同じ仕事はありません。」
金属・樹脂加工を中心に、試作品やデザイン検討用のモデルを作るため、設備の安定稼働は必須だ。
「メーカー推奨の点検作業も行っていますし、できる限り設備を長く使いたいというのが本音です。新しくすると原価償却もありますし、経費にも関わってくるので。」
■ 15年使い続けたPCがついに起動不能に
今回延命をご依頼いただいたPCは、検査装置を制御するコンピューターだった。
「使い始めて15年ほどです。そのPCが突然“立ち上がらない”状態になってしまった。エラーが出て、どうしても起動しない。」
検査装置は複数台あるものの、台数には限りがある。
「1台落ちると検査の遅延が出てしまう。それが直接の影響でしたね。」
予備機がないため、止まった装置の代わりを探さねばならない。しかし、同一機種は見つからなかった。
「日本橋まで探しに行ったり、ネットで中古を探したりもしました。でも全然なくて。メーカーにも相談しましたが“古すぎて保守不可”で断られました。」
完全に八方ふさがりの状況だった。
入れ替え困難な環境で選んだ“延命”という選択
■ 日本ピーシーエキスパートを知ったきっかけと依頼の決め手
そんなとき、社内の方がネットで当社を発見したという。
「ホームページを見つけてくれたんだと思います。うちは“一点もの”の仕事が多いので、PCの故障箇所をピンポイントで特定してくれる業者を探すのは難しいと思っていました。だから、ホームページを見て“これは相談してみよう”となりました。」
依頼の決め手は何だったのか。
「メールでの細かいやり取りがすごく丁寧で助かりました。提案内容も分かりやすかったです。ただ、最初はプランが多かったので少し迷いましたね。どれを比較すべきか考えないといけなかったので。」
最終的には特急対応のプランを選んでいただいた。
■ 解析と“ワンオフ電源製作”という難所
作業中の印象に残った点を伺うと、こんな答えが返ってきた。
「内部を見て“うわ、こんなに溜まってたか”と驚きました。正直、工期が前後するだろうと思っていましたが、しっかり対応していただけたと思っています。」
実際、今回の電源は非常に厄介だった。
純正電源が存在しないため、仕様を解析し、同等の電圧を複数組み合わせて“完全互換のワンオフ電源”を製作したのだ。
3.3V/5V/12V といった複数電圧を正確なタイミングで出力する必要があり、その“立ち上がり順序”まで一致させなければ装置は起動しない。
「一見同じ仕様で作っても動かなかったらしいですね。電圧が出るタイミングまで解析していただいて驚きました。海外から同じ電源を入手して、それを解析して直したと聞いて、そんなところまで必要なんだと。」
古い機器ほど、こうした“特殊仕様”が潜んでいる。
日本ピーシーエキスパートでも特急作業中に徹夜で解析を行うほど難易度の高い修理だった。
最小限の負担で実現した延命対応と復旧作業
■ 修理が間に合わなかった場合の損害
もし今回復旧が間に合っていなかったら——。
「装置を買い替えるしかない状態でした。1500万円〜3000万円ほどはかかると思いますし、入れ替え後の立ち上げにも時間が必要です。その間に外注に出したりすれば、さらにコストは上がります。」
特急対応に価値を感じていただけたという。
「1〜2ヶ月止まると機械が回りません。オペレーターの手も止まってしまう。だからこそ特急対応は非常に価値があると思いました。」
■ メーカーが断る領域でも解析できる技術力
技術的な面で評価いただける点を伺った。
「うちにもプログラムが分かる人はいますが、それ以上の専門知識が必要でした。メーカーですら“嫌だ”と言う領域のPCなので、内部仕様なんて本来分かる人がいないはずなんです。そこを解析して直せるのは本当にすごいと思いました。」
■ 延命という選択肢の価値
今回の延命対応を通し、管理運用に対する考え方にも変化があったという。
「今のPCはWindowsのバージョンが変われば買い替えが当たり前です。ネットにも繋ぐので、延々と使い続けるのは難しい。しかし今回のように“検査装置専用”でスタンドアローンのものなら、延命の価値は大きいと思いました。」
日本ピーシーエキスパートには全国から、XP・2000・NT・DOSといった“ビンテージPC”の延命依頼が来る。
検査装置・三次元測定器・X線装置など、機械は動くのにPCだけ壊れるケースが多いからだ。
安定稼働とコスト削減を両立した導入効果
■ 今後について:再依頼・紹介について
最後に、今後の評価を伺った。
——弊社を100点満点で評価すると?
「100点です。価格も想定の範囲でしたし、何よりメール対応が丁寧でした。質問にも随時回答していただけて、とても信頼できました。」
同様のトラブルがあれば再依頼していただけるという。
「はい。困ったらお願いするしかないです。同じような会社があれば紹介します。“ここは直せる”と言えるので。」
——日本のモノづくりを支える日本ピーシーエキスパートへのメッセージをお願いします。
「まだ使える機械でも、今回のようにパソコンが壊れたら捨てるしかない。それを救って長く使えるようにしてくれるのは、社会的にも意味があると思います。」
■ まとめ
量産品とは違い、“一点もの”の精密なものづくりを行うエムトピア様にとって、検査装置の停止は大きなリスクだ。
メーカーにも断られ、代替PCも見つからない状況で、今回の延命対応はまさに最後の砦だった。
ワンオフ電源製作、海外入手電源の解析、細かな電圧立ち上がりタイミングの再現——。
複雑な工程を経て装置が復旧したことで、モノづくりの現場の継続に貢献できたことを嬉しく思う。
「まだ使える機械を捨てなくて済んだ」。
その一言は、延命という選択肢が持つ価値を端的に示している。
エムトピア様、このたびは貴重なお話をありがとうございました。
富士電機様
【業種】電気機器
【事業内容】エネルギー・環境技術をコアに、「エネルギー」「インダストリー」「半導体」「食品流通」の4つの事業を通じて、安全・安心で持続可能な社会の実現に貢献
【創業】1923年
【従業員数】27,391人
丸文通商様
【業種】商社
【事業内容】医用機器・分析科学機器・産業機械販売 機器保守サービス
【創業】1948年6月
【従業員数】338名
課題
・20年以上稼働した分析装置のPCが突然起動せず、装置全体が使用不能になった
・メーカー修理不可、代理店・保守業者でも対応不可能
・他社では「直せても装置が動く保証はない」と言われ、更新も現実的ではなかった
導入
・同型修理実績を見つけ、日本ピーシーエキスパートへ相談
・「PC修理ではなく装置を動かす」方針と丁寧な技術説明により採用を決定
・松竹梅の提案と現地対応により、PC交換後の装置動作まで一体でサポート
結果
・PC延命が成功し、20年選手の分析装置が復活・現場へ復帰
・更新費4,000万円+停止による損失(年間720万円)を回避
・社内で保守の重要性が再認識され、他の分析装置の延命、他部署への展開の余地ができた
パワー半導体の製造・営業・販売を担う富士電機。その生産技術部門では、製造工程を支える分析装置が日々活躍している。今回お話を伺ったのは、同社の生産技術を担当する鈴木様と、分析装置の納入・サポートを担当している商社・丸文通商の木下様。そして20年以上前に導入された分析装置を復活するために、今回PC修理延命を担当した日本ピーシーエキスパート森田が加わり、三者で座談会形式のインタビューが行われた。
20年という年月は、製造現場にとって一つの節目である。装置は常に進化し、新しい設備が登場する一方、既設の装置を停止させないこともまた重要な使命だ。そんな中、ある日突然、分析装置を動かす要となるPCが起動しなくなるというトラブルが発生した。本記事では、その危機をどのように乗り越えたのか、その舞台裏に迫る。
目次
・20年稼働の分析装置に起きた“突然の停止”
・他社が難色を示す中で見つけた“延命の可能性”
・PC修理では終わらない──装置復活までの技術的挑戦
・延命が守った4,000万円超の価値——技術継承と今後への期待
20年稼働の分析装置に起きた“突然の停止”
今回対象となった装置は、富士電機の製造現場で20年以上前に導入された分析機。常時稼働ではないものの、生産トラブルの原因調査やクレーム解析など、重要な場面で必ず必要になる装置だ。
鈴木様は当時を振り返る。
「ある日、急に立ち上がらなくなったんです。電源を押しても画面が真っ暗で……。その瞬間、頭が真っ白になりました。本当に“終わった”と思いましたね」
納入サポート業者である、丸文通商の診断の結果、PC基板のコンデンサが液漏れを起こし、寿命を迎えていたことが判明した。装置本体は問題がなくても、PC一台が動かなければ装置全体が“動かない塊”になってしまうのがこの種の分析機の難しさである。
■「直せるが動くかはわからない」──他社の難色
突然のトラブルを受け、富士電機はまず付き合いのある複数の業者に相談した。しかし返ってきた答えはどれも似ていた。
「直せる可能性はあるが、直ったPCが装置を動かせる保証はない」
「PCを触れても、最終的な動作確認まではできない」
分析装置はPC内部のソフト・I/Oボード・PCの認識情報・装置本体の状態など複雑な要素が絡む。単純なPC修理だけでは動作保証が難しいのだ。
そのため、「PC修理します」で話を終える業者がほとんどだった。
木下様は当時の感触をこう語る。
「お客様の困りごとは“PCを直したい”ではなく“装置を動かしたい”。でも、多くの会社はPC修理しかできない。更新提案はできますが、予算は4,000万円以上。現実的ではないと思っていました」
他社が難色を示す中で見つけた“延命の可能性”
■「装置が動くまでやる会社」──日本ピーシーエキスパートとの出会い
解決策が見えない中、木下はネットで型式を検索しているうちに、日本ピーシーエキスパートのサイトへ辿り着く。同型の修理実績が掲載されていたことが大きかった。
「まさに同じような分析装置のPC修理実績が出てきたんです。これなら……と思って相談しました」
今回対応した森田曰く、同社が他社と異なるのは「PC修理」は目的ではなく、手段であること。つまり「装置を動かすための延命」を目的とした取り組みであることだ。
PC修理だけでなく、装置が動くまで現地に立ち会う DOSなど古いOSの挙動を理解した“装置側の論理”からの解析 交換後の認識差異・I/Oの不一致まで踏まえた総合対応
これらは一般のPC修理業者では対応できない領域だ。
鈴木様は初回の説明で安心したという。
「ブラックボックスみたいな装置なので、普通は専門用語だけ並べられるんですが、日本ピーシーエキスパートさんは画像や事例を見せてくれて、とても分かりやすかった。
‘装置を動かすことがゴール’という説明にも納得できました」
社内決裁のため、同社は“松竹梅”の3プランを提示。結果として、予算の通るラインで決定し、本格修理がスタートした。
PC修理では終わらない──装置復活までの技術的挑戦
■ 修理後の現場でのPC接続テストでは、PCは起動するが、装置が動作しないというトラブルに見舞われた
実際の修理は一筋縄ではいかなかった。森田は装置のログを解析し、PC交換後に稼働できない要因を切り分けていった。
装置との通信は、複数枚の特殊通信ボードを使用しており、すべてのボードが正しく動作しないと、装置は正常に動作しない。PCは起動するが、装置が動作しない状況において、それぞれのボードは、「BIOSレベルでの認識」「OSレベルでの認識」「通信信号での認識」すべてにおいて正しく動作しなくてはならず、一つでも異常がある場合は、装置は絶対に動作しない。
これらをひとつずつ潰していく必要があった。
木下様は横で見ていて驚いたという。
「普通のPC屋さんなら絶対にやらない作業を黙々と続けていて……。PC修理じゃなくて、装置メーカーの仕事でした」
鈴木様も同様だ。
「森田さんと一緒に画面を見ながらひとつずつ原因を探って、最後に装置が動いた瞬間は本当にホッとしました」
最終的に、PCは多くの新品部品構成で延命され、装置も復活。20年選手の分析機が再び現場に戻った。
延命の価値は4千万円超──技術継承を守るという成果
■ 延命がもたらした価値──“4,000万円の回避”と“社内技術の維持”
今回の延命で、富士電機は少なくとも 4,000万円以上の更新費用 を回避した。
さらに、更新した場合には半年以上の納期がかかり、
その間に発生する外注依頼や不具合解析の停止リスクも存在した。
鈴木様によると、解析1件あたりのコストは約40万円。
年間18件ほどの依頼があるため、影響は 720万円/年 に及ぶ。
しかし、金額以上に大きいのは「技術の喪失」だと鈴木様は強調する。
「この装置は我々の分析ノウハウそのものなんです。もし失われたら社内の技術が途切れてしまう。お金に換算できない損害でした」
今回の延命は、それらすべてを守る結果となった。
■「ただのPC修理業者ではない」──社内評価と今後の期待
富士電機社内では今回の延命事例が共有され、「保守の重要性」があらためて注目されるようになったという。予算の制約で後回しになっていた部分が、今回の“危機”をきっかけに再検討されている。
また、鈴木様は他部署にも日本ピーシーエキスパートを紹介済みだ。
「設備を分解して入れ替えるような大掛かりな更新は、正直現場では難しい。その中で、既存品を動かしながら延命し、装置全体を見てくれる会社は本当に貴重です」
木下様からも評価は高い。
「更新提案が正義ではない場合がある。お客様が本当に必要としているのは“技術を守ること”。今回のような延命対応は本当に価値がありました」
森田は最後にこう締めくくった。
「PC修理は目的ではなく手段。
我々のゴールは“装置を動かし続けること”。
今後も、その役割を担っていきたいと思っています。」
■ おわりに
20年稼働してきた分析装置が復活した今回の事例は、単なるPC修理ではなく「技術継承を守るための装置延命」の価値を示している。
更新でも買い替えでもない──
“現場の技術を未来につなぐための第三の選択肢” が、確かに存在する。
製造現場を支える一台の分析装置。その影には、メーカー・商社・修理会社、それぞれの立場を超えて「技術を繋ぎたい」という思いが重なっていた。
お忙しい中インタビューにご協力いただきありがとうございました。
食品製造業F様[社名非公開]
【業種】 食品製造業
課題
・16年以上稼働した産業用PCが突然起動不能となり、生産ラインの重要装置が停止した
・メーカーや代理店が既に撤退しており、複数の業者に相談しても「対応不可」と断られた
・装置停止中は人員を増やして対応する必要があり、作業負荷・人件費・納期リスクが急増していた
導入
・Web検索で当社を見つけ、BIOSレベルでの修理可能性と延命プランの説明を受けて依頼を決断
・故障箇所の特定・今後壊れやすい部位の説明・複数の修理パターン提示により、「唯一任せられる選択肢」と判断
・現地にて修理PCを組み込み、丁寧な作業で装置動作確認まで実施した
結果
・製造ラインは即日復旧し、人員増加や生産効率低下の問題が解消された
・装置の更新よりも大幅にコストを抑え、長期停止リスクを回避することに成功
・延命という選択肢を知ったことで、今後の設備更新計画やバックアップ体制を再検討するきっかけとなった
食品加工の現場では、ひとつのトラブルがそのまま納期遅延や品質問題につながる。
受注生産で OEM・PB 製品を扱う 食品製造業 F様 にとって、特に製品の「不良品選別工程」はライン全体の要とも言える重要な工程だ。その選別装置を制御するPCがある日突然起動しなくなり、現場は大きな危機に直面した。
今回、当社に産業用PCの延命修理をご依頼いただいた背景や、復旧までの経緯、そして延命によって得られた効果について、お話を伺った。
目次
・トラブル発生と現場の危機
・相談先がない絶望と延命への希望
・延命修理を決断した理由と復旧のプロセス
・延命で得られた効果と今後の展望
トラブル発生と現場の危機
■ 不良品選別装置を止めるわけにはいかない
F様が使用していたPCは、創業当初から16〜17年もの間稼働し続けていたものだ。食品の安全性と品質を守るため、ライン上を流れる製品の中から不良品を自動で検知・除去する重要な装置を制御している。
「納期が非常に厳しいお客様が多く、遅れは許されません。設備の安定稼働は絶対条件です。日々メンテナンスはしていますが、突発トラブルが起きると現場は一気に混乱してしまうんです」
そんな中、突然PCが起動不能に。
通常であれば立ち上がるはずの制御プログラムが表示されず、BIOS画面の前段階でループを繰り返す状態になった。
■ 人員投入でしのぐしかない。負担は急増し限界に
装置が動かない間は、人手で不良品の選別作業を行う必要があった。
「通常は2名ほどが装置の周りに常駐していますが、機械が止まると人力で何倍もの確認作業が必要になります。4名、場合によっては6名体制に増やさないと処理が追いつかない。人件費の増加もありますし、従業員の負担も大きくなります」
さらに、取引先へ「装置が故障している」とは言いづらく、精神的なプレッシャーも大きかったという。
相談先がない絶望と延命への希望
■ メーカー撤退。どこに相談しても“対応不可”
まず最初に装置の元代理店へ連絡したものの、既に国内代理店が撤退済み。
かつての担当者に来てもらい、内部バッテリー交換など可能な範囲の調整は行ったが改善しなかった。
その後、PC修理業者や機器の専門業者を複数あたったが――
「BIOSの修復はできない」
「産業用PCは対応外」
「海外メーカー製は触れない」
と、深いレベルの修理をできる業者は見つからなかった。
「本当に困っていた時に、Googleで“BIOS 修理”“産業用PC 延命”というワードで検索して御社のサイトを見つけました」
延命修理を決断した理由と復旧のプロセス
■ 見積もりの第一印象は「高い」。しかし…
当社から見積もりを提示した際、F様は率直に「高いとは思いました」と話す。
しかし同時に、他社では得られなかった以下の情報を得られたという。
故障箇所の特定 今後壊れる可能性が高い箇所 修理・延命の複数パターンの提案 同様の修理を行った事例の説明
「ここまで細かく説明していただけた業者は他になく、“任せられるのはここしかない”という気持ちになりました。保証プランも複数あってわかりやすかったです」
F様は最終的に、今回の設備更新時期を踏まえ 保証なしプラン を選択された。
■ 修理後は即日稼働へ。丁寧な作業に安心
修理が完了したPCを現場に持ち込み、装置へ組み込んで動作確認まで実施。
「説明も丁寧で、作業も非常に慎重にやっていただきました。トラブル前と全く同じように装置が動き始めた時は、本当に安心しましたね。頼んでよかったと思いました」
PC復旧後は、生産ラインも当日中に通常運転へ戻すことができた。
■ 延命しなかった場合に起こり得たリスク
もし延命せず、新品PCや装置ごと交換する場合――
OS違いによるソフトの再構築 周辺機器やI/Oボードの互換性問題 取扱説明書・ソース不在で作り直し 試運転・検証で数日~数週間の停止 費用は数百万円規模に こうしたリスクが十分にあった。
担当者様は、「今回の延命はコストや生産への影響を考えても最適な選択だった」と振り返る。
延命で得られた効果と今後の展望
■ 今後は段階的な設備更新も検討
今回のトラブルをきっかけに、F様は設備の更新計画についても再検討を始めている。
「延命で当面のリスクは大きく減らせましたが、今後の更新やバックアップ体制も整えていく必要があります。今回の件で、“古いPCでも直せる”という選択肢があることを知れたのは大きかったです」
■ まとめ
製造現場において、設備トラブルは避けられない。
しかし “古いから直せない” というわけではないし、設備全体を更新する前に「延命」という選択肢をとることで、生産への影響を最小限に抑えることもできる。
今回のF様の事例は、
「生産を止めずに設備を守る」ための最適解のひとつが延命修理である
ということを改めて示している。
お忙しい中インタビューにご協力いただきありがとうございました。
熊本大学 産業ナノマテリアル研究所様
【業種】 大学教育機関・研究機関
【研究内容】 火薬銃実験等
【生徒数】 516名(工学部)
■課題
・火薬や爆薬の燃焼挙動を解析する実験装置に使用していた制御用PCが突然起動不能に
・20年以上稼働しており、既にメーカーの保守・修理対応が終了
・新規更新には高額なコストが発生するうえ、構築にも長期間が必要で、研究活動の停止が懸念された
■導入
・インターネット検索で日本ピーシーエキスパートの延命サービスを発見
・診断・検証のうえ、既存ハードを活かした修復・延命案を提案
・実験装置との連携や制御環境を維持したまま、最小限の変更で復旧を実施。
■結果
・装置は従来通りの動作環境で完全復旧
・更新時に比べて約1/40のコストで研究を継続できた。
・担当者からは「100点満点の対応」と高い評価。今後の研究でも同社のサポートに期待が寄せられている。
火薬や爆薬といった高エネルギー物質を扱う数少ない研究機関として、熊本大学産業ナノマテリアル研究所は、長年にわたり安全かつ精密な燃焼実験を続けてきた。その研究を支えるのは、実験装置を制御する一台のPC。しかし、20年以上稼働したそのPCが突如起動しなくなり、研究の継続が危ぶまれる事態に――。更新コストは2000万円。そんな中、同研究所が選んだのは「延命」という選択だった。
目次
・火薬実験の最前線を支える研究所
・20年稼働した制御PCに起きた異変
・メーカー対応不能の中で見つけた一筋の光
・蘇った装置と、未来への信頼
火薬実験の最前線を支える研究所
◾︎「一度の事故も許されない」――使命を背負う研究現場
熊本大学 産業ナノマテリアル研究所は国立大学で唯一、爆薬や火薬類を取り扱った実験が可能な施設を有している。
最大約2kgの爆薬を使用できる爆発ピットをはじめ、水中爆発実験室、火薬銃実験施設などを備え、物質が破壊されるメカニズムや安全性の評価、さらにはリチウムイオンバッテリーの爆発時挙動の分析など、社会インフラの安全に直結する研究を行っている。
「一度でも事故を起こせば、もう二度と火薬を使った実験はできなくなります。
この30年間、大きな事故もなく運用できているのは、設備の安定稼働あってこそです。」
そう語る研究担当者の言葉には、安全と信頼を支える強い責任感がにじむ。
20年稼働した制御PCに起きた異変
・20年を超えたPCが突如ダウン。実験停止の危機に
今回延命修理を依頼したのは、火薬銃実験で高速飛翔体を撮影する高速度カメラを制御する専用PCだ。
このPCは約20年にわたり稼働してきたが、ある日突然、液晶の不具合やセーフモードでしか起動しない状態に。やがて完全に立ち上がらなくなった。
「このPCが動かないと、現象の観察ができません。
ただ『打つだけ』になってしまい、実験としての意味を失ってしまうんです。」
予備の高速度カメラはあったが、同時稼働ができないため、実験の制約は大きかった。
特に9月には共同利用実験が控えており、修理が間に合わなければ研究計画全体に支障が出る瀬戸際だった。
メーカー対応不能の中で見つけた一筋の光
・「もう直らない」古い装置に、光明を見出す
メーカーにも相談したが、補償期間外かつ特殊仕様のため、対応は困難と判断された。
そこで担当者がネット検索で見つけたのが、日本ピーシーエキスパートだった。
修理提案時には、故障箇所の写真や現状レポートが詳細にまとめられていた。
「資料が非常にわかりやすくて、どこが悪くて、どんな対応をするのかが明確でした。
国立大学という特性上、予算確保には時間を要したものの、同社は柔軟に対応。
納品後も安定して動作しており、「特殊なPCが無事に復活したのは本当にありがたかった」と語る。
・延命の効果は2000万円以上。1/40のコストで研究継続
仮に修理ができなければ、新規導入に2,000万円以上の費用が発生するところだった。
延命により、そのコストを40分の1以下に抑えられた計算になる。
「同じ機器を新しく買うのはもう不可能ですし、更新すれば研究テーマの予算を取り直す必要も出てきます。
今回の修理で大きな損害を防げたのは本当に助かりました。」
共同利用実験を行う他大学や研究者からも高い評価を得ており、修理後の実験データは来年度以降の研究計画にも反映される予定だ。
蘇った装置と未来への信頼
・技術への信頼と、今後の期待
「治らないかもしれないと思っていたPCが復活したときは、さすがプロだと思いました。」
担当者は、PC延命を“単なる修理”ではなく、「装置を動かし続けるための支援」として実感している。
施設特有の粉塵環境に合わせ、今後はホコリ対策などの保守相談も検討中だという。
「特殊な制御PCや古い装置でも、御社なら対応してもらえると安心して紹介できます。
日本のものづくりや研究インフラを支える重要な役割を担っていると思います。」
最後に、同社への評価を尋ねると、「100点」と即答。
「現状復帰できたことがすべて。期待以上の対応でした」と笑顔を見せた。
爆薬実験という極めて特殊な分野でも日本ピーシーエキスパートの修理技術は今日も“見えない安全”を支え続けている。
N森林組合様[社名非公開]
【業種】林業、製造業 等
■課題
・約15年前に導入したPCが画面真っ黒や起動不可のトラブルが頻発
・専用ソフトの入れ替えが困難な状況
・業務停止リスクを抱えつつ、メーカー保守切れでサポートも受けられない状態だった
■導入
・日本ピーシーエキスパートに相談し、「現行環境を維持したままPCを延命」する提案を採用
・データを安全に移行できる方法を協議
・延命措置として、ハードウェア換装やOS環境の複製を行い、既存ソフトの継続利用を実現
■結果
・トラブルが解消され、安定稼働を維持
・業務の中断リスクがなくなった
・今後も同様の延命対応を継続検討するなど、長期的な運用体制を確立
森林の保全と木材の有効活用を担う森林組合では、現場業務を支える1台のパソコンが突如起動しなくなった。
そこには、森林所有者や管理状況を記録した重要なデータが格納されており、このままでは山林整備の計画そのものが立てられない危機に直面したという。
メーカーや地元業者にも修理を断られ、打つ手がない中で見つけたのが、日本ピーシーエキスパートによる「延命対応」だった。
目次
・森を守る“データ”という資産
・動かなくなったPCがもたらした危機
・日本ピーシーエキスパートの延命対応
・データ延命がつなぐ未来
森を守る“データ”という資産
◾︎森林を守る使命と日々の業務
森林の育成・管理を担う同組合は、苗木の植栽や間伐、木材販売など、地域の森林資源を守るための幅広い業務を行っている。
森林組合は民有林を中心に活動しており、国有林を管轄する「森林管理所」とは異なる立場から、地域の森林環境保全を支える重要な存在だ。
業務の中では、森林所有者や山林の状態を正確に把握するためのデータ管理が欠かせない。
「設備といっても、うちは機械よりもデータが命。森林所有者や山林情報が入っているパソコンこそが、一番の“設備”なんです」と担当者は語る。
動かなくなったPCがもたらした危機
◾︎10年使い続けたPCが突然起動不能に
そんな中、長年使用していた業務用PCが突如起動しなくなった。
電源ボタンを押しても反応せず、ハードディスクの劣化も進行していたという。
そのパソコンには、森林所有者の情報や管理記録が多数保存されており、業務の根幹を支える存在だった。
「誰がどの山を所有しているか分からない。森林整備の計画も立てられない状態になってしまったんです」
データがなければ、森林の現況把握もできず、所有者の特定に時間と費用がかかってしまう。
日本ピーシーエキスパートの延命対応
◾︎「諦められない」データを救うために
最初に相談したのはメーカーと地元のPC修理店だったが、「古すぎて修理不可」との回答。
「どこも無理だと言われ、正直、もうダメかと思いました」と担当者。
それでも諦めきれず、“パソコン 修理 延命”などのキーワードでネット検索した結果、日本ピーシーエキスパートの存在を知ったという。
「大手メーカーの実績も紹介されていて、信頼できると感じました。費用もホームページに明記されていて安心感がありましたね」
複数のプランが提示され、同組合が選んだのは「中間グレード」の延命プラン。
「今後10年、15年使えれば十分。費用対効果も高いと思いました」と語る。
◾︎現場対応と“諦めない”姿勢
実際の修理では、日本ピーシーエキスパートの担当者が現地まで足を運び、細やかな対応を行った。
一度は起動したものの、森林簿の個人情報部分が開けないというトラブルも発生。
「普通なら“機械は直したのでこれ以上は無理です”で終わるところを、最後まで諦めずに対応してくれた。動くようになった瞬間は本当にほっとしました」と担当者は語る。
結果的に、失われかけたデータはすべて復旧。およそ1,000万円規模の損害を未然に防ぐことができた。
「費用を考えても十分に見合う結果。むしろ安いくらいでした」と満足の表情を見せる。
データ延命が繋ぐ未来
◾︎業務の継続と地域への波及効果
今回の延命対応によって、同組合はこれまで通りの森林管理業務を続けられるようになった。
さらに、この事例は県内の他の森林組合にも波及している。
「同じようなトラブルが他の組合でも起きています。連合会にも『こういう会社にお願いすれば直せる』と紹介したいと思っています」とのこと。
諦めるしかないと思われていた“動かないパソコン”が、日本ピーシーエキスパートの技術で再び息を吹き返したことで、他の組合にも希望を与える結果となった。
◾︎今後の展望とメッセージ
今回の経験を通じ、同組合ではPCやデータの管理体制についても意識が変わったという。
「同じようなことが起きたら、早めに相談したい。今後もアドバイスをいただけるとありがたいです」
日本ピーシーエキスパートの対応を「120点」と評価し、今後も継続的な関係を望む声も上がっている。
「親身に相談に乗ってくれて、千葉から現地まで来てくれたことも本当にありがたかった」と語る担当者。
最後に、日本ピーシーエキスパートへの期待をこう締めくくった。
「パソコンって、いつ壊れるか分からない。街の修理店では中のデータまでは対応できません。今回をきっかけに、こうした“中身を守る延命事業”をぜひ続けてほしい。困っている組合があれば、私たちからも紹介したいと思っています。」
MHIハセック様
【業種】動力電動装置製造業
【事業内容】減速機・歯車の設計・製作の設計・製作等
【創業】明治44年6月1日
【従業員数】約80名
■ 課題
・超特殊な検査側的用の制御PCが25年以上稼働し、ついに起動不能に。
・検査機能が止まれば特殊歯車の生産も全停止し、納期や信頼に直結する重大リスク。
・メーカーやPCベンダーに相談しても「対応不可」「買い替えしかない」と断られた。
■ 導入
・ネット検索から日本ピーシーエキスパートの延命サービスにたどり着く。
・過去依頼時の信頼感と明確な見積もりが決め手に。
・リスク説明も含めて納得の上で依頼。
■ 結果
・約1カ月でPC復旧、検査機能を再稼働できた。
・数カ月の時間短縮と、数千万単位の損害回避。
・「費用対効果は非常に高い」と評価、延命サービスへの期待感が高まった。
産業を支える現場で、日々欠かせないのが減速機や歯車装置といった動力伝達装置です。
今回お話を伺った MHIハセック 様はこうした動力伝達装置の設計・製造を担い、長年にわたって高い技術力で産業を支えてきた企業です。そんな同社の現場では、ある日、25年以上稼働してきた検査設備用PCが突如停止するというトラブルに直面しました。もし検査ができなければ製造ラインも止まり、お客様への納品に影響する事態に。今回はその危機をどのように乗り越えたのかを伺いました。
目次
・替えが利かない超特殊検査装置 の故障
・日本ピーシーエキスパートとの出会いと選択
・延命により数千万円の損失の回避
・延命で守られた設備と新たな課題
替えが利かない超特殊検査装置の故障
◾︎設備安定稼働の重要性
歯車装置の加工・検査には高度な精度が求められます。同社が特に注力するのは、特殊形状の歯車。
これらは協力会社に外注することが難しく、自社設備が一度止まれば検査も生産も停止せざるを得ません。また、非常に特殊な計測装置のため最新の装置に切り替えることが不可能です。
このため故障した場合はお客様に納品できず、信頼に直結するため「設備の安定化は死活問題」だといいます。
◾︎25年以上使われた検査用PC
そんな同社を支えてきたのが、歯車の伝達誤差や性能を測定する検査機器。
この装置は、同じ機能を持った検査装置はどこも生産しておらず、買い替えもできないため、操作をするPCを含め、なんと25年以上も現役で稼働していました。
しかしある日、PCが起動不能に。検査機器が全停止し、生産ラインに重大な影響を与えました。
「修理しようにも部品は入手できない。メーカーに相談しても“買い替えしかない”と言われ、どうしたものかと頭を抱えました」と担当者は振り返ります。
日本ピーシーエキスパートとの出会いと選択
◾︎ネット検索で出会った延命サービス
最初は製造元やPCメーカーに問い合わせたものの、「替えの部品がないため対応不可」と断られるばかり。
そんな中で検索した「PC修理」のキーワードから見つけたのが、日本ピーシーエキスパートの延命サービスでした。
過去にも一度依頼した経験があり、その際の迅速かつ的確な対応が印象に残っていたことから、再び相談を決断。
担当者は「当時は普通のPC修理屋だと思っていましたが、今回は“設備延命業者”として進化していると感じました」と評価します。
延命により数千万円の損失の回避
◾︎費用への印象と決断
提示された見積もりは「最初は高いと感じたが、内容を見れば納得できました。項目ごとに明確で、複数プランから選べるのも良かったです」と話します。
特に「延命のためのオーバーホールが新たな故障につながることもある」というリスクまで正直に説明された点に信頼を置き、コストとリスクを天秤にかけた上で延命を選択しました。
◾︎作業中の安心感と成果
修理の進捗は随時報告され、安心感につながったといいます。結果、約1カ月で復旧。もし更新を選んでいたら、設備導入に数カ月かかり、納期延長や損害賠償のリスクが発生。
被害額は「1000万円単位もあり得た」と担当者は推定します。
実際にかかった修理費用と比べると「費用対効果は非常に高い」と実感。
評価は「90点」としつつも、「費用がやや上がった分を差し引いた」と率直な感想もいただきました。
延命で守られた設備と新たな課題
◾︎今後への期待
今回の延命で大きな安心を得た一方、「基板が壊れたら次はない」という現実も意識するようになったとのこと。
検査データのデジタル化など新たなニーズも浮かび上がり、担当者からは「今後は新しいPC環境への移行提案なども期待したい」との声がありました。
◾︎最後に
インタビューの締めくくりに「古いパソコンを長持ちさせる取り組みを、ぜひ頑張ってほしい」とエールをいただきました。
産業を支える装置を守ることは、日本のものづくり全体を支えることに直結します。
今回の事例は、単なるPC修理ではなく「設備の延命」という視点の重要性を改めて示しているといえるでしょう。
山形県食糧様
【業種】食糧品製造業
【事業内容】業務用主食米、原材料用米殻の搗精、販売等
【創業】1969年4月
【従業員数】27人
課題
・長年稼働してきた約20台の精米ライン用PCが、起動不可や画面が映らない状態に。
・FAシステム全体が止まれば精米業務そのものが停止し、数千万円規模の損害リスク。
・メーカー提案は「システム一式更新」しかなく、費用が数千万円、導入期間中は生産停止。
導入
・日本ピーシーエキスパートが現場を確認し、複数の延命プランを提示。
・プランを比較検討し、コスト・リスクを明確に説明。
・最終的に、古いPC環境をソフト上で再現する「仮想化」を導入。
結果
・システム更新に比べて費用は半分以下に、生産停止リスクも回避
・起動不安や突発停止のストレスがなくなり、現場の安心感が向上
・予備機も確保され、今後のトラブルにも迅速対応可能に
山形県で主食用米の精米・販売を中心に、小麦や酒米、飼料・肥料まで幅広く取り扱う山形県食糧株式会社。同社の精米工場は約20台の産業用PCによって製造ライン全体が制御されているが、ある日ついに起動しないトラブルが発生。生産が完全に止まるかもしれない危機に直面した。――そんな危機に直面した同社を救ったのが、日本ピーシーエキスパートの「延命・修理サービス」だった。
目次
・精米ラインを支えるシステムトラブル
・日本ピーシーエキスパートとの出会い
・仮想化で実現した安定稼働とコスト削減
・未来を見据えた延命・更新への期待
精米ラインを支えるシステムトラブル
◾︎突如止まった精米ライン ― FAシステムの危機
山形県で米の精米・販売を行う山形県食糧株式会社。同社は主食用米に加え、小麦、酒米配合、飼料肥料の販売など幅広く事業を展開している。これらの業務はすべて、FA(Factory Automation)システムによって一括管理されており、精米ライン全体の稼働に直結している。
しかしその中枢を担うPC群がある日突然、約20台のPCで「起動しない」「画面が真っ黒のまま」という深刻なトラブルが発生。特に休日前のシャットダウン後に起動しなくなるケースが多く、精米業務そのものが止まる危険性に直面した。
◾︎FAシステム更新か、延命か
当初、FAシステムを導入した会社に相談したところ、提案されたのはシステム一式の新規更新。だがその場合、費用は数千万円単位、しかも導入までに時間を要し、その間は精米ができなくなる。生産の停止は甚大な損害をもたらすため、現実的な選択肢とは言えなかった。
「検索でたどり着いたのが日本ピーシーエキスパートさんでした。最初は正直、どこまでできるのか半信半疑でしたが…」(担当者)
日本ピーシーエキスパートとの出会い
◾︎現場確認から複数プランの提示へ
相談を受けた日本ピーシーエキスパートは、社長自ら現場を視察。単に「治す、治さない」の二択ではなく、複数の見積もりと延命プランを提示した。
例えば、使用していたPCをそのまま延命させる方法、PCを入れ替える方法、そして仮想化による代替運用。コストやリスク、運用イメージを丁寧に比較説明し、担当者と一緒に最適解を検討する進め方が高く評価された。
「こちらの質問にもすぐ反応してくれました。スピード感があり、製造現場の社員にも信頼感が生まれました」
◾︎技術とスピード感への評価
担当者が最も強調したのは「対応スピードの速さ」だ。
「とにかく反応が早い。パソコンが壊れてもすぐに対応できるよう予備を準備してくれたのは大きな安心材料でした。生産が止まるリスクを考えれば、これは非常に心強いです」
仮想化で実現した安定稼働とコスト削減
◾︎最終選択は「仮想化」
検討の末、導入を決めたのは仮想化による延命策だった。
仮想化は、使用していたPC環境をそのままソフトウェア上で再現する技術で、現行システムを変えることなく稼働できるのが特長だ。
「最初は仮想化という言葉自体がイメージしにくかったのですが、説明がわかりやすく、基本的な作業は今までと変わらないと理解できました。導入後も大きなトラブルはなく、分からないことがあればすぐに電話や遠隔で対応してくれたので安心できました」
◾︎コストとリスクを抑えた効果
もしFAシステムを丸ごと入れ替えていたら、費用は今回の仮想化の倍近く、さらに導入期間中は製造が停止し、多大な損失につながる恐れがあった。
「投資に対して十分リターンがありました。ラインが止まって作業員が待機する無駄もなくなり、精神的なストレスも大きく減りました。休日前にPCを落とすときも、以前は『立ち上がらなかったらどうしよう』と不安でしたが、今はその心配がなくなりました」
未来を見据えた延命・更新への期待
◾︎今後への期待
古い機械を使い続ける以上、パーツ供給の停止は避けられず、更新や延命の判断は今後も迫られる。その際に頼れる存在として、日本ピーシーエキスパートへの期待は大きい。
「説明がわかりやすく、繰り返し丁寧に対応していただいたので不安が解消されました。これからも技術とスピード感で支えていただきたいですね」
今後も日本ピーシーエキスパートは、産業用PCの延命を通じて、製造業の現場を支えていきます。技術の進化とともに失われゆく「古いけれど必要なもの」を守るために――。その存在価値は、今後ますます高まっていきそうです。
お忙しい中インタビューにご協力いただきありがとうございました。
MOLZA株式会社様
【業種】製紙メーカー
【事業内容】機械抄和紙の製造・販売
【創業】1956年9月
【従業員数】90名
◾︎課題
・出荷業務で使用していたシステム用PCが長期連休明けに突然故障。
・システムが使えなくなり、商品が出荷できない状態に。
・メーカーには保守切れで修理不可、システム更新には約5ヶ月かかるとの回答。
◾︎導入
・「Windows Server搭載の古いPC」でも修理対応の実績のある日本ピーシーエキスパートに依頼。
・複数のプラン提案と見積もりが分かりやすく、最適なプランを選択できた。
・修理中に発生した不具合にも柔軟に対応。メーカーとの橋渡しや安全装置の解除まで支援を受けた。
◾︎結果
・出荷システムの早期復旧により、通常業務を即日再開。業務停止による大きな損失を回避。
・修理費用は高額ではあったが、損失回避と比較して十分に費用対効果を実感。
・延命対応を通じて、今後は予備機の整備や保守体制の見直しなど、業務継続の重要性について社内意識が高まった。
MOLZA株式会社は、岐阜県に本社を構える製紙メーカーで、家庭紙や特殊紙など多様な製品を製造しています。製品出荷前の検査工程では専用のPCシステムが重要な役割を担っています。
ある日、その検査用PCが突如起動しなくなり、出荷業務が完全に停止するという危機的状況が発生しました。すでにメーカー保守も終了しており、修理は不可能と判断されていました。その修理延命に日本ピーシーエキスパートが大きな役割を果たしました。
目次
・MOLZA株式会社の製紙事業
・10年以上稼働したPCが突如停止 老朽化が引き金に
・延命という最適解を提案 日本ピーシーエキスパートの対応力
・更新ではなく延命という選択が生んだ安心と信頼
MOLZA岐阜の製紙事業とシステムトラブルの概要
◾︎MOLZAの事業概要と重要な出荷システム
岐阜県を拠点に製紙メーカーとして事業を展開するMOLZA(モルザ)。同社は製紙の製造・加工・販売を主軸に、印刷関連、食品関連、家電、放送関連と幅広い分野で製品を提供しています。
日々の業務において、設備や装置の安定稼働は事業の生命線であり、なかでも出荷業務の管理を担うPCシステムは欠かせません。このシステムが故障してしまうと、商品をお客様に届けられず、信頼の損失や大きな損害につながるため、その重要性は計り知れません。
「弊社にとって出荷業務PCはまさに生命線。これが止まると、納期遅延やお客様への信頼損失に直結します」
10年以上稼働したPCが突如停止 老朽化が引き金に
◾︎突然のPC故障で業務が止まった危機
長期連休明け、出荷システムを稼働させようとしたところ、PCが動かなくなるトラブルが発生しました。連休中にシステム移行を試みるも、起動できず、その日の受注受付はなんとかできたものの、当日出荷業務は手作業へと切り替わりました。
倉庫には数千点の商品が保管されており、通常はPCからアイテムを指定すると効率的にピックアップできますが、故障により手動で探さなければならなくなったのです。
「一つの商品を探すだけでも2時間かかることもあり、1日20〜30アイテムの注文があれば納期に間に合わない。通常なら一人で済む作業が、2〜3人がかりで行う状況でした。」
この混乱により出荷作業全体が大幅に遅延し、業務に深刻な影響が出ました。
◾︎伝統的なメーカーの苦悩と対応の限界
当初、メーカーの保守サービスへ問い合わせたものの、保守契約は切れており修理は不可能で、最新のシステム更新を提案されるだけ。5か月も待たされる見込みでした。
古いOSやサーバー環境のため、一般のPC修理店でも対応が難しく、途方に暮れる中でインターネットで見つけたのが日本ピーシーエキスパートでした。
「千葉の知らない会社にパソコンを送る不安はありましたが、実績をホームページで確認し、連絡を取る決断をしました。」
延命という最適解を提案 日本ピーシーエキスパートの対応力
◾︎日本ピーシーエキスパートとの出会いと決断
問い合わせ後、迅速かつ丁寧な対応で見積もりや提案を受けました。複数のプランが提示され、費用対効果やメリットを考慮し最適なプランを選択。
「費用は決して安くなかったが、緊急対応で必要な投資と判断。提案内容も分かりやすく、選択肢があったことも安心材料でした。」
◾︎修理・延命作業の様子とトラブル対応
作業中には一部トラブルも発生しましたが、メーカー担当者とも連携しながら迅速に解決。ハードウェアの安全装置が作動していたことが原因と判明し、的確な対応に感謝しています。
「知識のない私たちに対しても丁寧に説明してくれて、安心してお任せできました。」
もし延命対応ができなかった場合、業務停止による損害は計り知れず、延命費用はそれに比べれば十分価値のあるものでした。社内でも議論はあったものの、最終的には決断して正解だったと振り返ります。
「費用は高額だったが、出荷停止による損失を考えれば決して無駄ではない。今回の経験から、早めの更新や予備機の準備の重要性も痛感しました。」
更新ではなく延命という選択が生んだ安心と信頼
◾︎今後の保守体制と期待すること
今後も部品の確保や予備機の準備など、トラブルを未然に防ぐ体制強化を望んでいます。
「壊れない保証はないので、いかに早く復旧できるかが重要。日本ピーシーエキスパートさんには引き続きサポートを期待しています。」
◾︎日本ピーシーエキスパートへの信頼と応援メッセージ
最後に担当者は、日本ピーシーエキスパートの対応を100点満点で評価し、「危機を救ってくれた信頼できるパートナー」として今後も協力をお願いしたいと語りました。
「同じような課題を抱える企業にはぜひ紹介したい。延命事業は日本のものづくりを支える大切な仕事です。これからも頑張ってほしい。」
高エネルギー加速器研究機構様
【業種】研究機構
【研究内容】高エネルギー加速器を用いた実験的研究や、理論的研究の推進
【創業】昭和29年
【従業員数】約1100名
◾︎課題
・25年前の監視用パソコンが老朽化し、温度監視などに支障が出始めた。
・PCの不具合が加速器全体の停止につながる重大リスクとなっていた。
・他の業者では修理が困難・不可と断られ、打つ手が限られていた。
◾︎導入
・紹介により日本ピーシーエキスパートに相談。
・修理だけでなく「延命策+今後の備え」の提案を受けた。
・選択肢を提示され、コスト・リスクを踏まえた判断が可能だった。
◾︎結果
・重要機器の停止を回避し、研究継続に貢献できた。
・組織内で“装置の予備と保守”への意識が高まった。
・単なるPC修理でなく、装置と現場全体の価値を守る対応に満足。
最先端の科学技術を駆使し、宇宙や物質の根源を探求する「高エネルギー加速器研究機構(KEK)」。その使命を果たすためには、加速器装置の安定稼働が欠かせない。だが、その根幹を支える装置の一部に、25年以上稼働し続けた“古参”のパソコンがあった。
その老朽化に伴い、研究機関の活動継続が危機に瀕した──。
今回は、KEKが日本ピーシーエキスパートに延命修理を依頼した背景と、その対応への評価について詳しく話を伺った。
目次
・ 研究現場を支える装置とそのリスク
・25年選手のPCの異変と危機感
・日本ピーシーエキスパートとの出会いと信頼の構築
・動かし続けるという選択
研究現場を支える装置とそのリスク
◾︎高エネルギー加速器研究機構の使命とは
KEKでは、陽電子や電子を超高速で加速・衝突させることで、宇宙や物質の成り立ちを探る基礎科学研究を行っている。衝突実験によって得られるデータは、宇宙の起源、生命の根源に迫る手がかりとなる。
「私たちの装置は、直径4kmにも及ぶ加速器で構成されています。加速された粒子が衝突する際に生じる膨大なデータを解析することで、物質の構造や宇宙の謎を紐解いていくのです」
その最先端の研究を支えていたのが、1999年製の監視用パソコンだった。
25年選手のPCの異変と危機感
◾︎トラブルの発端──25年稼働し続けた監視用PCの異常
今回問題となったのは、冷却水の温度をモニタリングするためのパソコンだった。加速器の稼働時には膨大な熱が発生するため、わずか0.5℃の温度変化でも影響は甚大だという。
「冷却装置の温度監視ができなくなると、加速器の運転がストップしてしまう。実験が中断すれば、国内外から集まった研究者の時間と予算がすべて無駄になる可能性がありました」
25年間、ほぼ無停止で稼働していたこのPCは、ついにデータ遅延や出力異常といった不具合を起こし、対応が急務となった。
◾︎パソコン1台がもたらす、施設全体への影響
対象となったパソコンは、専用の制御基盤やセンサー機器と接続され、装置全体の心臓部ともいえる役割を担っていた。異常が起きた際、即座に代替できる仕組みはなかった。
「これが動かなければ加速器は止まり、加速器が止まれば我々の存在意義さえ揺らぎます。パソコン1台ですが、その価値は何十億円分の研究費にも匹敵するんです」
実際、停止すれば50億円以上の研究予算や実験計画に影響が出る可能性もあったという。
日本ピーシーエキスパートとの出会いと信頼の構築
◾︎他社では断られた修理、決め手となった提案内容
複数の業者に修理を依頼したが、いずれも「責任は持てない」「部品がない」といった理由で断られた。そんな中、紹介により日本ピーシーエキスパートに相談したという。
「御社だけが『可能性はあります』と前向きに取り組んでくれた。しかも、その場しのぎではなく“次の段階”まで提案してくれたのが印象的でした」
修理方針には複数の選択肢が提示され、リスクとコストのバランスを自ら選べる点にも信頼を寄せた。
◾︎延命対応を経て、同機構内では運用に対する意識も変化したという。
「正直、古いパソコンは“もう無理だ”と諦めていました。今回の経験で、諦める前に専門家に相談することで未来が開けると実感しました」
さらには、次に備える予備機の準備や運用体制の強化にも取り組むようになった。延命修理が単なる“延命”で終わらず、組織としての“備え”を生むきっかけになったのだ。
動かし続けるという選択
◾︎延命対応の本質──「PC修理」ではなく「装置を守る」こと
「単なるパソコンの修理ではなく、“装置を稼働させ続ける”という目的を共有してくれたのが大きい」と語る担当者。その対応力と先を見据えた提案に、高い評価が寄せられた。
「点数で言えば100点以上。終わりではなく“次”を考えた対応力、あれがなければ再発のリスクも読めなかった」
修理=終わりではなく、装置の命をつなぐための「スタート」だという考え方に、深く共感していただけた。
◾︎日本のものづくりを支える存在として
「私たちのように、古くても大切な装置を持つ現場は日本中にあるはず。諦めずに相談できる相手がいることで、装置も現場も延命できる」
KEKのような世界最先端の研究機関でも、延命対応は極めて重要な経営判断のひとつとなっている。
最後にこんなメッセージをいただいた。
「大企業が手を出さない領域でも、御社のような専門性のある会社が存在することで、日本の研究も、ものづくりも支えられていると思います。今後もぜひ、この活動を続けてほしいですね」