シードシステムズ株式会社様
【業種】電気工事業
【事業内容】自動制御の設計、配線工事の設計等
【創業】平成21年4月1日
【従業員数】13名
■課題
・20年近く稼働している旧型PCの故障により、生産ラインが停止の危機に直面
・古いPLCとの連携が前提であり、設備全体の入れ替えには数億円のコストがかかる
・ 設備メーカーや商社からは対応不能とされ、技術的なサポート先がなかった
■導入
・日本ピーシーエキスパートによる古い産業用PCの延命修理を依頼
・複数プランによる明確な見積提案を受け、用途・期間に合わせた最適なプランを選択
・古いOS・ソフト環境のままPCを再現・復元し、既存設備との互換性を確保
■成果
・数億円規模の設備更新コストを数十万円の修理費で回避
・生産ラインの停止を未然に防ぎ、安定稼働を継続
・パソコン修理を通じて、商社としての顧客満足度・対応力が向上
産業機械や検査機、ロボット制御に関わる制御盤やプログラム設計を手がけ、富山から国内外へと技術を提供しているシードシステムズ株式会社。今回は、同社が携わる製薬会社向けの制御システムで、20年近く稼働していた産業用パソコンの修理・延命対応についてお話を伺いました。
目次
・PCの故障が業務に与えた影響
・日本ピーシーエキスパートに依頼した経緯
・延命で回避できた“数億円”の損失
・新たに築かれた信頼関係
PCの故障が業務に与えた影響
■古い設備を守り続ける「延命」という選択
今回修理を依頼されたパソコンは、製薬会社の製造ラインで使われていたもの。古いPLC(プログラマブルロジックコントローラ)と連携し、ライン制御やレシピの送信、モニタリングを行う中枢として長年活躍してきました。
「今ならタッチパネルで済ませるような処理も、当時はパソコンでやっていたんですよ」と語る担当者。
そのPCが突如として起動しなくなり、業務に大きな影響を与えかねない状況に。予備機があったことで大事には至りませんでしたが、「このままでは生産が止まる。どうにかして延命したい」との思いで、修理を依頼することになりました。
■どこに相談しても断られた「20年モノ」の産業用PC
このパソコン、実は20年近く現場で稼働し続けてきた“ベテラン”です。もともと納品した設備メーカーにも相談したそうですが、「古すぎて対応できない」との返答。既に担当者もおらず、打つ手がない状態でした。
日本ピーシーエキスパートに依頼した経緯
■分かりやすく、信頼できる提案
そんな中、「古いPCを何とかしてくれる会社がある」と聞き、縁があって日本ピーシーエキスパートに相談。「我々もPLCなら対応できますが、パソコンとなると手が出せない。これはお願いするしかないと思いました」。
修理の提案にあたっては、複数のプランが提示されました。延命にかけるコストと効果を丁寧に比較検討できる構成に、「これだけ丁寧な説明をしてくれるなら安心して任せられる」と好印象。
「我々やお客様がパソコンに詳しくなくても、内容がわかる。一般の人にも伝わる見積書って、実はなかなかないんですよ」と語ります。
また、今回選ばれたプランは「目先の3〜5年動けば十分」という前提のもと、必要最小限の費用で最大の効果が得られる内容でした。
「今後、機械自体が寿命を迎えたら、フルで更新すればいい。そのときに向けてのつなぎとして、十分な価値がある延命策でした」
延命で回避できた“数億円”の損失
仮にこのパソコンが修理できず、システム一式を更新することになっていれば、かかるコストは数億円規模。しかも生産停止による納期遅延は、取引先にも多大な影響を与えることになったでしょう。
「数百万円の修理で、数億円の設備入れ替えを回避できたと考えると、費用対効果は計り知れないですね」と担当者。結果的に「タッチパネルに置き換える」などの代替案ではなく、既存のPCをそのまま生かす方法が選ばれたのは、「今の形を変えたくない」という現場の強い意向があったからだと言います。
新たに築かれた信頼関係
■信頼がつなぐ、次の仕事へ
今回の対応を通じて、現場の課題を技術的に解決しただけでなく、日本ピーシーエキスパートとの新たな信頼関係も築かれました。
「古いパソコンをなんとかしたいって話が出たら、迷わず森田さんに連絡しますよ。頼れる人がいるっていうのは本当に心強い」と話す担当者。
コンサルティング会社としての姿勢に対して高い評価をされています。
■エンジニアリングの可能性を広げるために
シードシステムズは、あくまで“設計屋”として、制御盤の設計・試運転に特化した立ち位置を守りながら、様々な業種の現場に対応しています。クリーンルームから自動車、食品、滑走路設備まで、フィールドは多岐に渡ります。
「おかげさまで少しずつ右肩上がりにやれてます。ひとつの業界に偏らず、幅広く対応していけるのが我々の強みです」
今回の修理依頼は、そんな柔軟な体制と、日本ピーシーエキスパートの専門性がかけ合わさった好例でした。