“止められないライン”を支えるために──16年稼働の選別装置PCを延命し、生産体制を守った決断【食品製造業F様 インタビュー】

食品製造業F様[社名非公開]

【業種】 食品製造業

課題

・16年以上稼働した産業用PCが突然起動不能となり、生産ラインの重要装置が停止した

・メーカーや代理店が既に撤退しており、複数の業者に相談しても「対応不可」と断られた

・装置停止中は人員を増やして対応する必要があり、作業負荷・人件費・納期リスクが急増していた

導入

・Web検索で当社を見つけ、BIOSレベルでの修理可能性と延命プランの説明を受けて依頼を決断

・故障箇所の特定・今後壊れやすい部位の説明・複数の修理パターン提示により、「唯一任せられる選択肢」と判断

・現地にて修理PCを組み込み、丁寧な作業で装置動作確認まで実施した

結果

・製造ラインは即日復旧し、人員増加や生産効率低下の問題が解消された

・装置の更新よりも大幅にコストを抑え、長期停止リスクを回避することに成功

・延命という選択肢を知ったことで、今後の設備更新計画やバックアップ体制を再検討するきっかけとなった

食品加工の現場では、ひとつのトラブルがそのまま納期遅延や品質問題につながる。

受注生産で OEM・PB 製品を扱う 食品製造業 F様 にとって、特に製品の「不良品選別工程」はライン全体の要とも言える重要な工程だ。その選別装置を制御するPCがある日突然起動しなくなり、現場は大きな危機に直面した。

今回、当社に産業用PCの延命修理をご依頼いただいた背景や、復旧までの経緯、そして延命によって得られた効果について、お話を伺った。

目次

・トラブル発生と現場の危機

・相談先がない絶望と延命への希望

・延命修理を決断した理由と復旧のプロセス

・延命で得られた効果と今後の展望

トラブル発生と現場の危機

■ 不良品選別装置を止めるわけにはいかない

F様が使用していたPCは、創業当初から16〜17年もの間稼働し続けていたものだ。食品の安全性と品質を守るため、ライン上を流れる製品の中から不良品を自動で検知・除去する重要な装置を制御している。

「納期が非常に厳しいお客様が多く、遅れは許されません。設備の安定稼働は絶対条件です。日々メンテナンスはしていますが、突発トラブルが起きると現場は一気に混乱してしまうんです」

そんな中、突然PCが起動不能に。

通常であれば立ち上がるはずの制御プログラムが表示されず、BIOS画面の前段階でループを繰り返す状態になった。

■ 人員投入でしのぐしかない。負担は急増し限界に

装置が動かない間は、人手で不良品の選別作業を行う必要があった。

「通常は2名ほどが装置の周りに常駐していますが、機械が止まると人力で何倍もの確認作業が必要になります。4名、場合によっては6名体制に増やさないと処理が追いつかない。人件費の増加もありますし、従業員の負担も大きくなります」

さらに、取引先へ「装置が故障している」とは言いづらく、精神的なプレッシャーも大きかったという。

相談先がない絶望と延命への希望

■ メーカー撤退。どこに相談しても“対応不可”

まず最初に装置の元代理店へ連絡したものの、既に国内代理店が撤退済み。

かつての担当者に来てもらい、内部バッテリー交換など可能な範囲の調整は行ったが改善しなかった。

その後、PC修理業者や機器の専門業者を複数あたったが――

「BIOSの修復はできない」

「産業用PCは対応外」

「海外メーカー製は触れない」

と、深いレベルの修理をできる業者は見つからなかった。

「本当に困っていた時に、Googleで“BIOS 修理”“産業用PC 延命”というワードで検索して御社のサイトを見つけました」

延命修理を決断した理由と復旧のプロセス

■ 見積もりの第一印象は「高い」。しかし…

当社から見積もりを提示した際、F様は率直に「高いとは思いました」と話す。

しかし同時に、他社では得られなかった以下の情報を得られたという。

故障箇所の特定 今後壊れる可能性が高い箇所 修理・延命の複数パターンの提案 同様の修理を行った事例の説明

「ここまで細かく説明していただけた業者は他になく、“任せられるのはここしかない”という気持ちになりました。保証プランも複数あってわかりやすかったです」

F様は最終的に、今回の設備更新時期を踏まえ 保証なしプラン を選択された。

■ 修理後は即日稼働へ。丁寧な作業に安心

修理が完了したPCを現場に持ち込み、装置へ組み込んで動作確認まで実施。

「説明も丁寧で、作業も非常に慎重にやっていただきました。トラブル前と全く同じように装置が動き始めた時は、本当に安心しましたね。頼んでよかったと思いました」

PC復旧後は、生産ラインも当日中に通常運転へ戻すことができた。

■ 延命しなかった場合に起こり得たリスク

もし延命せず、新品PCや装置ごと交換する場合――

OS違いによるソフトの再構築 周辺機器やI/Oボードの互換性問題 取扱説明書・ソース不在で作り直し 試運転・検証で数日~数週間の停止 費用は数百万円規模に こうしたリスクが十分にあった。

担当者様は、「今回の延命はコストや生産への影響を考えても最適な選択だった」と振り返る。

延命で得られた効果と今後の展望

■ 今後は段階的な設備更新も検討

今回のトラブルをきっかけに、F様は設備の更新計画についても再検討を始めている。

「延命で当面のリスクは大きく減らせましたが、今後の更新やバックアップ体制も整えていく必要があります。今回の件で、“古いPCでも直せる”という選択肢があることを知れたのは大きかったです」

■ まとめ

製造現場において、設備トラブルは避けられない。

しかし “古いから直せない” というわけではないし、設備全体を更新する前に「延命」という選択肢をとることで、生産への影響を最小限に抑えることもできる。

今回のF様の事例は、

「生産を止めずに設備を守る」ための最適解のひとつが延命修理である

ということを改めて示している。

お忙しい中インタビューにご協力いただきありがとうございました。

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